割引価格で! 農産物直売所で売れ残った農産物、駅で販売 通常なら廃棄 埼玉・東松山市など官民連携
2021/03/18/00:00
農産物の食品ロスを解消しようと、埼玉県東松山市は18日から、官民連携で「TABETEレスキュー直売所」の実証実験を始める。市内の農産物直売所の閉店後、売れ残った農産物をフードシェアリング会社が買い取り、東武東上線の駅から電車に積み込み、都内へ輸送。池袋駅構内で販売する。
市内のJA埼玉中央東松山農産物直売所「いなほてらす」は県内でも指折りの販売額を誇るが、閉店後に残った農産物は農家が引き取るのが通例で、商品価値があっても、多くは廃棄になってしまう課題があるという。
そこで、市はフードシェアリング会社「コークッキング」や東武鉄道、JA埼玉中央、東松山生産者直売組合と協議を重ね、食品ロス削減のために実証実験を行うことにした。
コークッキングは、2020年7月、「東松山起業家サポートファンド」の出資を受け、本店を東松山市に移転。これまで、中食・外食業界の食品ロス削減に貢献している。
実験はいなほてらすの閉店後、当日売れ残った農産物をコークッキングが買い取り、東武東上線森林公園駅から電車に積み込み、池袋まで輸送、駅構内のイベントスペースで特別価格で販売する。18~31日に池袋駅南口地下1階イベントスペースで午後6~同8時に行い、割引価格で乗降客らに販売する。
市商工観光課は「直売所で閉店後に残った農産物の再販売で食品ロス削減ができ、農産物を出している農家の収益向上にもつながる」としている。