埼玉新聞

 

<新型コロナ>昼カラオケは長時間を避けて 埼玉県、宣言解除後の対策決める 部活動は平日4日以内で

  • 埼玉県庁=さいたま市浦和区高砂

 埼玉県は19日、新型コロナウイルス対策本部会議を開き、工場や事業者に検査キットを配布し集団検査を実施したり、県立学校の部活動を平日4日以内などとする緊急事態宣言解除後の22日以降の県としての感染防止対策を決めた。大野元裕知事は「これで終わるわけではなく、予断を許さない状況。このままのペースで新規陽性者が推移すると、感染の大規模な再拡大につながりかねない」と述べ、引き続き県民に不要不急の外出自粛なども求めていく考えを示した。

 不要不急の外出自粛とともに、県境をまたぐ移動の自粛を呼び掛ける。「昼飲み」「昼カラオケ」は長時間を避け、夜間と同じ感染防止策を求める。飲食店、喫茶店、バーなどへの営業時間は午後9時まで、酒類提供は同8時までとする。22日から31日まで協力した事業者には最大40万円を支給する。

 20日からは繁華街などで幅広くPCR検査を行い、感染状況をモニタリングする検査を開始。主要駅や工場・事業所などで検査キットを配布し、感染拡大の予兆を早期に探知する。

 県立学校の部活動は22日から平日4日以内、土日はどちらか1日とし、活動は2時間以内。29日からは1回3時間程度まで拡大する。活動は県内のみ、合宿は行わない。市町村教委や私立学校にも同様の対応を求める。

 県として継続的な感染対策の必要性とともに、全県対象で段階的な措置の緩和を国に求め、陽性者数が急増した場合には厳しい措置へ移行するという解除後も必要な二つの認識を示した。クラスターや変異株対策、県内経済・産業支援や県民の安心安全確保、国との連携、県民・事業者へのお願いの「四つの方針」に力を入れる。

 会議後、大野知事は記者団に対し「残念ながら(新規陽性者は)下がり切っておらず、今一歩の対策が求められる。段階的解除措置に移行し、引き続き感染拡大防止と社会経済活動の両立を図れるよう努める」と述べた。

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