だんべ踊りの踊り方も伝授 行田の夏の風物詩を舞台に、地元中学校や地域が協力した紙芝居が完成
2021/03/20/00:00
埼玉県行田市の夏の風物詩「浮き城まつり」を舞台にした創作紙芝居が完成し、18日に地元の市立行田中学校(安藤秀一校長、生徒数261人)で披露された。ボランティアがシナリオを制作、同校美術部員がキャラクターを描き、背景写真はPTAが提供。学校、PTA、地域の総力で3年がかりで仕上げた大作だ。
紙芝居の制作は4年前、毎年夏に開催される地元の「浮き城まつり」で同校の生徒らでつくる行中連が「大賞」を受賞したのがきっかけ。毎月1回、同校の朝読書の時間に本の読み聞かせボランティアを行っている町田祥子さんが「祭りで団結する行中魂の素晴らしさを後世に伝えたい」と提案した。
紙芝居には架空のキャラクターも登場。公募の中から美術部員の3年江森花春実さんの原案が採用され、各場面に適した表情や動きも部員が描いた。PTA広報部は浮き城まつりなどの写真を提供し、写真とキャラクターの加工は前PTA会長の鈴木則行さんが協力。A3判サイズ12枚の絵柄にした。
物語は、キャラクターのクロバとハスミが水城公園や石田堤など市内の名所を巡りながら浮き城まつりに参加。行中連として「だんべ踊り」を踊るという展開になっている。行中連のいでたちや踊り方を紹介する場面もあり、ボランティアが身振り手振りで生徒に伝授した。
1年生の山崎颯都さんは「コロナが終わったら紹介された場所に行って、祭りにも参加してみたい」と気に入った様子。安藤校長は「学校が誇れる紙芝居が完成し、皆さんに感謝したい。来月入学する新1年生にも紹介し、プロジェクターでBGMも入れながら一緒に見る機会も計画したい」と話している。