埼玉新聞

 

<埼玉西武だより>変わりゆくスタジアム(3)正真正銘のドーム誕生、新時代へ 名物の天然芝外野席も

  • 2007年時代の本拠地。ホームが1塁側さらには1塁ベンチ前のレオマークが象徴だ(球団提供)

 間違いなくそれは新たな時代の幕開けだった。

 1999年の開幕前にフィールドを覆った大きな屋根。“西武ドーム”(当時呼称)の誕生だ。前年のオフ、客席のみを覆う屋根が付き、半ドームとなった獅子たちの砦(とりで)。99年のシーズン前、グラウンドの中で、膜屋根を作成し、リフトアップする形で、正真正銘の西武ドームが完成したのだった。

 屋根が付いた以外にも大きな変化があった。

 両翼が95メートルから100メートルに、中堅が120メートルから122メートルと広くなったのだ。当時ライオンズのエースとして君臨していた現1軍投手コーチの西口文也は「だからといって投球に影響したということはない」ときっぱり話すが、大きくプレー環境が変わった西武ドーム誕生を懐かしんだ。西口はこの年、前年を一つ上回る14勝(10敗)を挙げた。チーム防御率もパ・リーグトップの3・58を記録している。

 そして、この球場の名物だった天然芝の外野芝生席も、ドーム化したことにより人工芝に変更。エメラルドグリーンの芝がライト、レフトの両スタンドに敷き詰められ、雰囲気はガラっと変わった。

 松坂大輔のルーキーイヤーでもあった1999年。ゴールデンルーキーが加わり、戦いの舞台も大きな変貌を遂げた。まさに、新たな時代の幕開けを感じざるを得ない“ドーム元年”であった。

 (埼玉西武ライオンズ広報部) 

ツイート シェア シェア