ベイシア、機能性表示食品として養殖カンパチ販売 独自開発のエサでDHA・EPA豊富 競合他社と勝負
2021/04/07/00:00
埼玉県など関東を中心に食品スーパーなどを展開のベイシア(前橋市)は中性脂肪を下げる効果があるとされる成分を含むカンパチを機能性表示食品として、7日から販売を始める。水産加工大手のマルハニチロ(東京都)が養殖したカンパチで、既に消費者庁から生鮮食品区分で機能性表示食品として受理されている。ベイシアマートを除く全店で、柵(100グラム)を税込み538円、刺し身(7切)を同430円で販売する。
マルハニチロが鹿児島県内の養殖場で育てたカンパチを扱う。中性脂肪の数値を下げる成分のDHA(ドコサヘキサエン酸)が50グラム当たり約310ミリグラム、EPA(エイコサペンタエン酸)は同約120ミリグラムと豊富に含む。
マルハニチロではカンパチのほか、マグロやブリを養殖している。他の養殖物との差別化へ、独自開発の飼料(成分などは非開示)をそれぞれ与え育成。他種よりカンパチが安定的にDHAやEPAの成分が確認できたという。
ベイシアによるとマルハニチロは加工用の冷凍カンパチを機能性表示食品として届け出ていた。刺し身は行っていなかったが、ベイシアで刺し身を扱うことから、届け出た。
ベイシアは近年、養殖魚の研究を手掛ける近畿大学(大阪府)や食品加工大手のニチレイ(東京都)らと連携し、養殖ブリなど特徴ある魚類の販売に注力している。マルハニチロの養殖魚を扱うことで、さらに競合他社との差別化を図る。