埼玉新聞

 

スーパークレイジー君、当選無効に不服 埼玉県選管に不服申し立て 「今も応援してくれる人いる」徹底抗戦へ

  • 県選管への審査申し立て後に記者会見するスーパークレイジー君(西本誠)戸田市議=13日午後、県庁

 1月の戸田市議選で「スーパークレイジー君」の名前で初当選した西本誠氏(34)は13日、居住実態がないとして当選を無効とした戸田市選管の決定を不服とし、県選管に審査を申し立てた。

 戸田市選管は市民からの当選異議申し立てを受け調査した結果、同市議は昨年10月、東京都から同市に住民票を移したが、居住先とされる賃貸アパートは本人名義で契約されておらず、所有者や管理する不動産会社も居住を認識していなかったことなどが判明。生活の本拠地を移していないと判断し、今月9日、当選無効を決定した。

 西本氏は申し立て後に県庁で弁護士と共に記者会見し、「(当選無効とされた判断項目の)アパートの名義人が違う、免許証の住所変更がされてなかったなど、立候補受理の段階で伝えてくれてもよかったのではないか」などと市選管の決定に疑問を呈し、居住実態はあったと反論。「投票してくれた方、今も応援してくれる人がいる。最後まで徹底抗戦する」と述べ、議員活動を継続する意向を示した。

 同席した加藤博太郎弁護士は「民主主義で選ばれた議員を失職させる極めて重い手続きは、慎重な判断が必要」とし、今後、県選管で決定が覆らない場合は、東京高裁に採決取り消しを求め、訴えを起こすとしている。

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