埼玉新聞

 

悩む教員の姿モデル、全国写真展で受賞 17歳教え子が出品、疲れたおじさんのよう

  • 受賞した作品をアピールする右から江黒敬人さん、中村昂輝さん=県立深谷商業高校

    受賞した作品をアピールする右から江黒敬人さん、中村昂輝さん=県立深谷商業高校

  • 受賞した作品をアピールする右から江黒敬人さん、中村昂輝さん=県立深谷商業高校

 2024年第49回全国公募写真展「視点」(日本リアリズム写真集団主催)のヤング部門に県立深谷商業高校の3年生、江黒敬人さん(17)の作品「あの問題児」が準ヤング賞、2年生の中村昂輝(いぶき)さん(17)の作品「祭魂炸裂(さいこんさくれつ)」が入選した。タイトルも自身で考えて応募した。

 江黒さんの5歳違いの姉夏乃子さんは19年の同展でヤング賞を受賞しており、姉の影響で写真を始めた。

 敬人さんが受賞した作品は昨年の夏休みに県内高校の写真部有志が参加した技術講習会で撮影。引率した顧問の教諭2人がモデル。疲れたおじさんのように見え、「問題児」を抱えて悩んでいるようにも見える。

 作品に自信があったという中村さんは、昨年11月3日に撮影した本庄市の本庄まつり。最後のたたき合いを狙って、全力で楽しんでいる様子をファインダーに収めた。

 夏乃子さんを超えることを目標にしてきた敬人さんは今回の受賞を「感涙した」とうれしそう。受賞を知った中村さんも賞の中に自分の名前が載っていて「感動した」と振り返った。

 2人の作品は東京都上野公園内の東京都美術館で6月6日から13日まで行われる写真展に展示される。敬人さんは「今しか撮れない瞬間を感じてほしい」、中村さんも「祭りの盛り上がりを感じてほしい」と話している。
 

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