ミンチにした肉を野菜のだしで煮込んだ濃厚なソースが絡んだパスタを口に入れると、そのうま味が広がる。食べた後の皿に汁は残らない。はやりの油そばのパスタ版を食べているような食感が味わえる。3月から6月までの期間限定の提供だが、ランチで訪れる客の半数は注文するという。

　「鶏豚肉ラグーの濃厚どろパスタ」は、サラダと自家製パン、ドリンクのセットで税込み1290円。オーナーシェフの塩野陽平さん（38）は「賄い用に食べていたんですが、あまりにおいしいのでメニューにしました。添加物はなく、一度食べたら病みつきになりますよ」と太鼓判を押す。

　塩野さんは志木市出身。高校卒業後、調理学校で調理師免許を修得。ホテルやイタリア料理店で修行し、2009年からさいたま市でイタリア料理店を経営。17年に現在の場所に移転した。「地元で店を出すのが夢だった。新座は地場産野菜が多く、新鮮な野菜もメリットです」と塩野さん。

　同店のコンセプトは、新座産の野菜にこだわった郷土料理をベースにしたイタリアンレストラン。「酒を飲んでいるか否か、高齢者なのか否か。お客さんの状態を見て、味を変え一番良い状態の料理を提供しています」。塩野さんの細かい気遣いが常連客を楽しませている。

　【メモ】イタリアンレストラン「ソルティーノ」埼玉県新座市大和田1の3の22（電話048・437・2415）。その他のお薦めは、新座産5種類の彩り野菜とベーコンの和風ペペロンチーノ（税込み1190円）、天然雲丹の濃厚クリームソースパスタ（同1750円）など。営業時間は午前11時半～午後2時半、午後5時～午後9時。月曜定休。不定期で月に2日休み。