埼玉、全国トップを維持 企業転入超過数で1位 交通インフラ充実、少ない災害、土地確保しやすく高評価
2019/03/27/00:00
帝国データバンク大宮支店が26日に発表した全国の本店移転企業調査によると、埼玉県の2009年~18年の企業転入超過数(転入から転出を差し引いた数)は743社だった。08~17年の超過数を118社下回ったが全国トップを維持した。高速道路網や鉄道網の充実、広い土地を確保しやすい点などが評価され、企業進出が進んでいる。
2位は670社の神奈川県、3位が400社の千葉県、4位は161社の茨城県。首都圏中央連絡自動車道(圏央道)が通る4県がベスト4を占めた。
他都道府県から埼玉県内に転入した企業数は2263社で、08~17年を97社下回った。県外転出は1520社で、21社増だった。
転入企業2263社の転入元は、東京都の1892社(構成比83・6%)で最多。千葉県86社(3・8%)、神奈川県63社(2・8%)と続いた。同支店では「企業側が鉄道網、高速道路網など交通インフラが充実し、都内に近く、地価が安く広い土地を確保しやすい点を評価している。災害が少ない点も大きく、圏央道沿いを中心に企業の転入が進んでいるとみられる」とした。
転入企業を業種別にみると卸売業が557社(24・6%)で最多。サービス業534社(23・6%)、製造業469社(20・7%)で続いた。
転入超過数は11年の102社を最後に、7年連続で2桁の社数となっている。また、09年~18年の数値では2位の神奈川県との差が08~17年と比べ縮小している。