埼玉新聞

 

1人で歩く女児、暗くなる時間帯に…中学生2人が保護 気になり声掛け、埼玉・羽生警察署まで寄り添う

  • 迷子の女児を保護した中学生2人に感謝状が贈られた。(左から)田中守署長、持田悠眞さん、川上楓さん=羽生署

 羽生署(田中守署長)は24日、羽生市中央3丁目で迷子になった4歳の女児を保護した羽生市立西中学校1年生の持田悠眞(はるま)さん(12)と行田市立行田中学校1年生の川上楓(かえで)さん(12)の2人に感謝状を贈った。

 2人は少年野球チーム「井泉MAX」の内野手同士だった。それぞれの中学に入学して間もない今月10日午後5時ごろ、一緒に自転車で帰宅途中、埼玉りそな銀行羽生支店辺りを1人で歩く女児を発見。「1人では危ない」と気になり、声を掛けた。

 持田さんは「女の子に『お母さんはどこ』と聞くと、『免許センターに行っている』と答えた。『どこに行くの』と聞くと、『友だちの家に行くところ』というので、一緒に付いて行った。その家は留守で、親が心配していると思い羽生警察署に女の子を届けることにした」と話す。

 女の子は、自宅から約1・5キロを1人で歩いてきて、2人から声を掛けられ、保護された。2人は自転車を降りて女の子にずっと寄り添った。発見場所から羽生署まで約1キロ間を一緒に歩き、女の子が大好きなアニメの話をするなどして優しく接した。

 田中署長は「暗くなりかけている時間帯でもあり、保護してもらわなければ事件または事故につながる可能性もあった。優しさと正義感あふれる行為に感謝したい」と2人の連係プレーをたたえた。

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