本物のSL車両が公園疾走、英国風の自然と一体整備 6月9日にオープン 鉄道模型会社が鶴ヶ島に
鶴ケ島市と鉄道模型「Nゲージ」の製造を手がける関水金属(本社・東京都)が同市鶴ケ丘で整備を進めてきた「ガーデンパーク」が完成し27日、プレオープンとして報道陣に公開された。機関車や貨車の軽便鉄道車両を展示・保管。実際に車両を走らせることができる軌道も設置した。英国風の「ナチュラルガーデン」のスタイルを取り入れ、鉄道と共に四季折々の草花を楽しめる趣向としている。6月9日にグランドオープンする。
ガーデンパークは広さ約7400平方メートル。同社が鶴ケ丘地区に新工場を建設することに合わせ、市が連携し、隣接する市の公園「鶴ケ丘児童公園」(約2400平方メートル)と一体的に再整備した。「機関車」と「自然」をコンセプトに据え、草花の自然な美しさを生かす「イングリッシュ・ナチュラルガーデン」の趣に整えた。
展示・保管される車両は、同社が所有する軽便鉄道車両の蒸気機関車やディーゼル機関車など。初代西武山口線の34号客車もある。機関庫には三つの線路が入り、プラットホームも含めて英国調をイメージしている。
軌道は全長620メートル。同社の工場棟と倉庫棟を回るように敷かれた。「三線軌条(デュアルゲージ)」といわれる二つの線路幅を併用した軌道で、市と同社は今後、安全管理を確認した上でイベントなどでの車両の走行を検討する。
敷地内にはヤマコウバシやクスノキ、ソメイヨシノといった植物が植えられ、散策路を進みながら四季折々の草花を楽しむことができる。
27日のプレオープンでは斉藤芳久市長と同社の加藤浩社長、ガーデンの設計に当たったアンディ・カニンハムさんが、ガーデンパークの特徴について報道陣に説明した。
斉藤市長は「全国的に例を見ない官民連携の結晶として素晴らしいものができた」と強調。加藤社長は「まちの人々や世界中の鉄道模型ファンが誇りに思ってもらえるようになりたい」と話した。
グランドオープンとなる6月9日には完成式典とともにイベントを開催。軽便車両の展示をはじめ鉄道模型の直売、ダンスやライブでオープンを盛り上げる。