埼玉新聞

 

埼玉最大の公募展「県展」開幕 アートを愛する人たちのお祭りのよう…高校生からベテランまで、多彩な作品並ぶ 浦和の近代美術館で6月20日まで、入場無料

  • 県展が開幕し、洋画を鑑賞する来場者

    県展が開幕し、洋画を鑑賞する来場者=29日、県立近代美術館

  • 県展が開幕し、洋画を鑑賞する来場者

 埼玉県内最大の公募展「第72回県美術展覧会(県展)」(県、県教委、県美術家協会主催、埼玉新聞社など協賛)が29日、さいたま市浦和区の県立近代美術館で開幕した。絵画や書など、入選・入賞した県民の力作約1800点が展示されている。会期は6月20日まで、入場無料。

 県展は日本画、洋画、彫刻、工芸、書、写真の6部門で作品を公募。今回は、16歳から99歳まで幅広い年代の2637人から3157点(招待作品含む)の応募があり、審査を通過した入選・入賞作品約1800点を紹介している。

 会場には、雪の風景画や、リレーの決定的瞬間を捉えた写真、青い鳥を乗せた女性の彫刻など、心を込めて創作した多彩な作品が並ぶ。来場者は、友人と感想を交わしたり、近づいてじっくりと鑑賞したりしていた。

 写真部門で入選した今井智己さん(64)=さいたま市桜区=は妻由美さん(59)と共に来場。「6年ほど前から本格的に始めたが、自分の写真が評価されてうれしい。県展は、アートを愛する人たちのお祭りのよう。出品者の最高齢を目指し、100歳になるまで続けたい」と笑顔。玉座をイメージした鉄の鋳造作品で、彫刻部門の県知事賞に輝いた長谷川善一さん(65)=さいたま市緑区=は「一生のうちに、一回しか取れない賞だと思っている。多くの人に見てもらえたら」と話した。

 県展の担当者は「アニメをモチーフにした高校生のフレッシュな作品からベテランのまで一堂にそろっている」と来場を呼びかける。時間は午前10時~午後5時半まで。月曜休館。

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