<新型コロナ>大規模ワクチン接種会場、北浦和に開設 6月1日~7月31日に モデルナ製ワクチン想定
2021/05/11/00:00
県は10日、さいたま市浦和区北浦和の県浦和合同庁舎内に、新型コロナウイルスワクチンの集団接種会場「県高齢者ワクチン接種センター」を6月1日~7月31日に開設すると発表した。1日当たり700人を対象に、期間内で計2万1千人の接種(2回)を目標とする。大野元裕知事は同日の会見で、同センターについて「市町村の補完的な役割」と位置付け、接種が遅れる自治体を一義的に支援していくとの方針を示した。
接種には今月下旬に承認される見込みの米モデルナ製ワクチンの使用を想定している。医師ら医療スタッフは、市町村の医療従事者の確保に影響を与えないよう県立病院から派遣する。
対象は全県の高齢者。接種予約は今月下旬から電子システムのみで受け付け、市町村の接種予約との重複はできない。コールセンターや予約システムを構築する費用と合わせ、11日に行われる県議会の臨時会に4億6832万円の予算案を提案する。
知事は「現実的な選択としては、それぞれの市町村の案内を受け、市町村の接種会場に行ってもらうことが一番良い」と説明した。一方で高齢者の接種完了が7月末以降となるなど接種が遅れる市町村の住民に向け、同センターでの接種に優先枠を設けることも表明。センターの稼働により、県全体の接種完了を早めたいとの考えを示した。
10日午前に行われた全国知事会議で大野知事は、政府が東京都内などに設置する大規模接種会場での県内高齢者の接種について「感染リスクが高い高齢者に、都内に移動していただくことは現実的でない」と指摘。各都道府県が国から直接補助を受け、集団接種会場を設置、運営できるよう制度改正を求めていた。
県内には65歳以上の高齢者が約194万人住んでいる。