男児流血…トラックにひかれる 登校中だった8歳、学校到着する寸前に 正門前の横断歩道で悲劇、下り坂で見通し良い直線道路 必要な免許なく運転した22歳 集団登校で先頭にいた男児、巻き込まれ…縁石と道路に血
14日午前7時55分ごろ、所沢市山口の山口小学校正門前にある市道の横断歩道で、同校3年生の男子児童(8)が3トントラックと衝突。同校の職員が「生徒が頭部から出血して倒れている」と110番した。男子児童は頭部を負傷して救急搬送されたが、当時は意識があり会話もできる状況で、命に別条はないという。
所沢署は、自動車運転処罰法違反(無免許過失傷害)の疑いでトラックを運転していた飯能市双柳、建設作業員の男(22)を逮捕。3トントラックを運転できる免許を持っておらず、「私の免許では運転できないトラックを運転して事故を起こしてしまったことは間違いない」と容疑を認めているという。
同署によると、現場は片側1車線の直線道路。男子児童は複数の児童と集団で登校中、正門前にある手押し信号機付きの横断歩道を先頭で横断していた際、狭山市方面から東京都方面に進行してきた男が運転するトラックと衝突した。目撃者などの話によると、当時横断歩道の信号機は青だったという。
■「あまり危ない道とは…」
事故発生後の午前11時20分ごろには、校庭内に警察車両が入り、警察官が学校関係者と話をしていた。横断歩道近くの縁石と道路には男子児童のものとみられる血痕が残っており、チョークで印が付けられていた。現場は東京方面に向かって下り坂になっているが、見通しがいい直線道路。
県内では4日、熊谷市で小学1年生の女子児童が車にはねられ、重体となる事故が発生したばかり。小学校近くを通りかかった歩行者は、警察官らの姿を見て不安そうに歩いていた。
近くに住む70代の女性は「ここで事故というのは聞いたことがなかった。普段から車通りは多い道」。別の女性は「朝10時ぐらいに通った。警察がいたけれども事故とは思わなかった。信号があるのであまり危ない道とは思っていなかった」と話した。
学校近くの駐車場には事故を起こしたとみられるトラックが停車しており、車両左前方部のパーツが外れたり、傷が付いている様子が見られた。