<新型コロナ>ワクチン接種、埼玉で56万回に 県の接種センターも1日から開始、接種の加速に期待
新型コロナウイルスワクチンで1回目と2回目を合わせた高齢者接種の回数が、31日までに埼玉県内で19万4383回に上った。医療従事者向けと合わせたこれまでの県内の接種回数は56万5655回となる。1日には県高齢者ワクチン接種センター(さいたま市浦和区)でもモデルナ製ワクチンの接種が開始され、さらなる接種の加速が期待される。
県によると31日までに少なくとも1回接種を受けた高齢者は18万7104人。優先接種の対象となる県内の65歳以上の高齢者193万6千人の1割近くに当たる。県は接種会場などで一定期間に行った接種の人数をまとめて入力するワクチン接種円滑化システム(V―SYS)を通じ集計している。
総務省などが5月12日に発表した調査結果では、県内で17の自治体が7月末までに高齢者向け接種が完了しない見込みとされていたが、21日の発表では7自治体に減少した。
県の接種センターでは遅れている自治体の対象者向けに優先枠を設けているが、県ワクチンチームによると、7月末までに接種完了見込みを早めた10の自治体も含め17自治体が優先枠の対象となる。担当者は「市町村が各自に考えて接種体制の補強や増強を頑張った結果だと思う」と評価した。
一方で、接種の予約に必要な市町村からの接種券の送付は完了していない。県は送付が完了しない市町村名や数を公表していないが、全市町村で送付が完了する時期については「6月中」と説明。「各自治体の準備状況による」とし、人口規模など地域性との関連は見られないとした。
6月20日の週までに市町村に分配される米ファイザー製ワクチンは2回接種で換算すると高齢者の83%で、残りは21日以降に分配されるとみられる。
県内ではさいたま市が、4月12日に高齢者施設でのワクチン接種を開始したのを皮切りに、各自治体で接種を進めている。