熊谷市は31日から、新型コロナウイルスワクチン接種の予約について、市役所や地域公民館などの公共施設18カ所で、65歳以上の高齢者を対象としたインターネット予約の支援を開始した。市役所では希望者が殺到し、受け付けはわずか約15分で終了した。

　対象者は65歳以上の高齢者のうち、スマートフォンやパソコンを持っていない人や、インターネット予約が苦手な人で、市のパソコンを使用したインターネット予約のサポートを31日から開始した。6月7日からは、高齢者が持参したスマートフォンを使い、市職員が入力をサポートする。

　市役所には午前6時ごろから人が待ち始め、後に市役所の庁舎の外まで長い行列ができた。午前8時半からサポート受け付けを開始したが、希望者が殺到し、約15分で受け付けを終了。その後は連絡先を教えてもらい、予約できる場合は連絡するように対応した。同日は65歳以上の予約が可能になったこともあり、希望者が殺到し、予約サイトもなかなかつながらなかった。

　市役所で予約支援を受けていた女性（76）は「夫は80代だけど、まだ予約が取れない。本当に予約が取れるか心配で、午前6時半には来た」と語った。順番を待っていた男性（72）は「午前8時に来たが、もう行列だった。もっとうまくできる方法があるのではないか」と苦言を呈した。

　市の担当者は「たくさんの人を待たせてしまい、申し訳ない。ただ、予約の支援はできるが、必ず予約ができるわけではない」と話していた。