埼玉新聞

 

「助け合い、みんなで頑張る」埼玉・戸田で高等特別支援学校の開校記念式典 生徒の自立と社会参加を目指す

  • 県立戸田かけはし高等特別支援学校の開校記念式典で開校を宣言する高田直芳県教育長。来賓席右端は大野元裕知事=4日、戸田市

 今年4月1日に開校した県立戸田かけはし高等特別支援学校(橋本晋一校長、生徒数233人)で4日、開校記念式典が行われた。高田直芳県教育長が開校を宣言し「認めあい、支え合い、生徒たち一人一人の自立と社会参加を目指し、全力で応援していく」と宣言した。

 同校は在校生の過密化で新校設立の要望が高まっていることから、県内4校目の高等特別支援学校として開校した。川口(174人)、戸田(44人)、蕨(15人)の3市から生徒が通っている。

 式典では来賓として出席した大野元裕知事が祝辞を述べ「だれ一人取り残さず、夢と希望を持って生きて、みんなが夢を実現できるよう、私たちは全力で応援する」と誓った。

 初代校長となった橋本校長は、英国の作家、チャーリー・マッケンジーさんの絵本「ぼく・モグラ・キツネ・馬」の言葉「ときには、ただ起きあがって前に進むだけでも、勇敢ですばらしい、という日もある」を紹介し「皆さんは自分のペースで、着実に歩いて行ってください」と生徒らを励ました。

 生徒を代表して生徒会の3年生栗栖嵩典さんは「4月から2カ月、はじめは不安な日々だったが、今は少しずつ友だちも増え、授業も楽しみです」。同3年生の海老原菜々子さんは「だれかが困っているときはみんなで助け合い、千年、2千年も続けていけるようみんなで頑張っていく」と話した。

 同じ敷地内にある県立戸田翔陽高校の生徒代表として3年生の久能楓さんは「この学校の建設工事が進むのを間近に見てきた。私たちの学校と深い絆を感じています。互いに手を取り合い歩んでいきましょう」と話した。

 新型コロナウイルス感染防止のため、1階の体育館の会場には来賓と3年生だけが出席し、1、2年生は各教室でモニターを見る形で参加した。

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