埼玉新聞

 

知ってる?「ベースボール5」 ボールを手打ち、バットやグラブは不要 キューバ発祥、手軽に楽しむスポーツ 日本代表選手が小学生を指導 「休み時間にやってみたい」

  • ベースボール5でゴムボールを打つ六角彩子選手=17日、加須市立不動岡小学校

    ベースボール5でゴムボールを打つ六角彩子選手=17日、加須市立不動岡小学校

  • ベースボール5でゴムボールを打つ六角彩子選手=17日、加須市立不動岡小学校

 5人制で行う手打ち野球の「ベースボール5(B5)」で、日本代表「侍ジャパン」をアジアカップ(アジア杯)初優勝に導いた六角彩子選手(32)と數田(かずた)彩乃選手(29)が17日、加須市立不動岡小学校(大勝進校長、児童数196人)を訪れ、6年生35人にB5を指導した。

 同市が12月7日に合併15周年記念で行う小学生対象のB5大会(ふじアリーナ)に向けた活動の一環。大会までに22校ある小学校をできるだけ多く巡回して指導し、参加を募ることが目的。併せて、男女混合で行うB5の楽しさを知ってもらう機会にする。

 六角選手と數田選手は、共に市内在住。4月に韓国で開かれたB5では、全試合に出場し、六角選手はアジア杯2度目のMVPを獲得している。侍ジャパンの選手が小学生を教えるのは、同小学校が全国初になるという。

 B5はキューバ発祥。2017年に世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が新スポーツとして発表した。ルールは野球などと同じ。両翼18メートル、塁間13メートルでゴムボールを手打ちする。バットやグラブは必要ない。手軽さが受け、世界70カ国以上に普及している。

 授業では、六角選手と數田選手がまず手打ちの仕方から教えた。打球は素手でキャッチし、素早く送球する。6年生はB5の基本を学んだ後、3班に分かれ、試合も実施。6年生と六角選手ら2人との対決は大盛況となった。

 石井杏野実(このみ)さん(11)は「できるようになって楽しい。休み時間にみんなでやってみたい」と笑顔。松岡夢樹(いぶき)さん(11)は「ボール1つでできるのがいい。練習して、12月の大会では優勝したい」と話した。

 六角選手は「みんなすごく上手。初めてなのにすぐに試合ができた」と感心しきり。試合の合間にはアジア杯の金メダルを披露すると、児童はみんな「すごーい」と感激していた。

 六角選手たちは、10月に香港で開催されるワールドカップに出場する。日本は前回のワールド杯で惜しくも準優勝だった。目標は、今度こそ「世界一」と選手2人は意欲を燃やしている。

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