ボリューム満点 コスパ抜群で味も絶品! 人気メニューのチャーハン、レタス入りが特徴 朝霞の昆布森 値上げ続く時代にリーズナブルさ貫く
朝霞駅前の6階建てビルの1階。メニューを見ると、ラーメン580円、チャーハン630円(いずれも税抜き)。円安や材料費の高騰で値上げが続く時代のリーズナブルさに驚く。「値上げしないんですか」と聞くと、店主の桜井高敬(たかよし)さん(60)は「上げた方がいいですかね」と頓着しない。
東京都練馬区出身。実家は洋品店を営んでおり、3人きょうだいの末っ子の次男。大学卒業後、全国展開するとんかつ専門の飲食店に就職。8年後、父親が所有していた朝霞市のビルでテナントが空いたため、「中華料理屋はどうか」と勧められ、半年間の修行を経て1996年に開業した。
店名は北海道釧路町の地名から採った。「学生時代にバイクで旅した際、景色などが気に入っていた」という。開業後、東上線の列車内から看板を見た「昆布森」出身者が来店したことがあった。「出身なんですか」「ごめんなさい。なんの関係もありません」と謝ったことも。
人気のメニューはチャーハン。低廉な上、量も通常の2割増し。米はコシヒカリを使用し、卵とタマネギ、長ネギ、チャーシューに加え、レタスを入れるのが特徴だ。1日平均40~50食の注文がある。客の7~8割がリピーターで、「値段と量の多いのが人気なんでしょう」と分析する。
店は日替わりで計8人のバイトを採用しているが、厨房は桜井さん1人が腕を振るう。店舗のあるビルの5、6階に妻子と居住。3、4階はワンルーム賃貸で4世帯が入居、2階は焼き鳥屋がテナントとして入っている。
「原価のことや細かいことはあまり考えないようにしているんです。その代わり、体を動かそうと考えてます。中華鍋をふるうのは楽しいですよ」。鷹揚な人柄もリピートの理由かもしれない。
【メモ】
昆布森(こんぶもり) 朝霞市本町2の5の18(電話048・462・1665)。営業時間は昼の部(午前11時30分~午後2時30分)、夜の部(午後5時~同9時)。月曜定休。東上線朝霞駅南口から徒歩1分。
【主な人気メニュー】
半々セット(半チャーハン、半ラーメン、半カレーのうち2品にサラダが付く)990円、担々麺770円、チンジャオ飯913円。価格はいずれも税込み。