埼玉新聞

 

刃物を突き付けてくる強盗 「パニックに…」刺激せず対応 コンビニで防犯訓練 「距離を取って、安全確保出来たら110番を」とアドバイス

  • 強盗対応の訓練を行う店員=21日、蕨市

    強盗対応の訓練を行う店員=21日、蕨市

  • 強盗対応の訓練を行う店員=21日、蕨市

 蕨市内のコンビニエンスストアで21日、特殊詐欺や強盗を想定した防犯訓練が行われた。蕨署の警察官と「セブンイレブン蕨市民体育館前店」の店員が参加し、高額の電子マネー購入の際に特殊詐欺を疑うことや、強盗に遭ったらすぐ警備会社に知らせる手順などを確認した。

 特殊詐欺被害防止訓練では、携帯電話で通話しながらATMを操作する客や高額の電子マネーを購入する客に店員が声をかけ、話を聞いた。また、刃物を突き付けてくる強盗に対しては、刺激しないようレジの緊急機能を使用し、端末機器を通じて警備会社に異変を知らせた。コーンを犯人の足に見立て、印を付けるためにカラーボールを投げ付ける練習も行った。

 一連の訓練を終えた店員の佐々木めぐみさん(51)は「急に強盗が来たらパニックになって対応できなくなりそう。もっと危機感を持って勤務したい」と話した。蕨署の担当者は「声かけや対応は上手だった」と称賛し、「特殊詐欺の対応は、警察が到着するまで引き延ばして。強盗とはなるべく距離を取り、安全確保ができたら110番で犯人の特徴を伝えてほしい」とアドバイスした。

 同署は「強盗訓練は従業員と金銭を守ることが目的。訓練を復習して身を守る方法と通報を徹底してほしい。還付金詐欺などの特殊詐欺は管内で相変わらず多い。協力して減らしていきたい」と話した。

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