<新型コロナ>使用済み注射器で1人にワクチン接種 埼玉・伊奈の医療機関、注射器を破棄せず置いたままに
2021/06/13/00:00
伊奈町は12日、町内の医療機関で新型コロナウイルスのワクチン接種の際、医師が使用済みの注射器を別の高齢者1人に誤って接種したと発表した。誤接種した70代男性とその前の接種者に感染症の有無を確認するための血液検査を実施し、体調に異変がないか経過観察を行っている。
町によると、同医療機関で11日午前、12人にワクチン接種を行った。その際、使用済みの注射器をすぐに破棄せず、膿盆(のうぼん)に入れて処置台に置いたままにし、新しく膿盆に入れて準備した注射器を並べて置いた。そのため、担当した医師が、誤って使用済みの注射器の方を使って次の対象者に接種。内管が押せなかったため誤接種に気付いたという。
再発防止策として、接種後はその場で使用済みの注射器を破棄するとともに、複数の職員で接種業務の確認を行うとしている。
同町は、厚労省が示す接種マニュアルなどの再徹底を図るとともに、全国で発生しているワクチン接種のアクシデント事例集を作成し、実施医療機関に配布して周知徹底するとともに、地区医師会にも再発防止策を講じるよう依頼したという。