性的関係を迫る…窃盗の過去がある女性に警官が 検察側「アダルトサイトの影響」弁護側「再犯の恐れない」
2021/06/18/00:00
公務を通じて連絡先を知った20代の女性を駐車場に呼び出し、車内で体を触ろうとしたとして、強制わいせつ未遂の罪に問われた羽生署地域課須影駐在所の元巡査部長(34)=羽生市須影、懲戒免職=の初公判が17日、さいたま地裁(菅原暁裁判官)で開かれ、元巡査部長は「間違いございません」と起訴内容を認めた。検察側は懲役2年を求刑。弁護側は執行猶予付きの判決を求めて結審した。判決は7月1日。
検察側の冒頭陳述などによると、元巡査部長は窃盗の前歴のある女性に被害店舗の関係者を装い、性的関係を迫ったと指摘。論告では勤務中に知り得た情報を悪用して犯行に及んだ点について「警察官にあるまじき、卑劣極まりない行為」と断じた。アダルトサイトなどに影響を受け、欲望の赴くままに行動に移しており「自己の性欲を満たそうとした動機や経緯には酌量の余地は全くない」と強調した。
弁護側は、間違った正義感から女性を懲らしめたい意図で、性的危害を与えるような発言をしたと主張。「全て正直に供述していて、心から反省している。再犯の恐れはない」と寛大な判決を求めた。
起訴状などによると、元巡査部長は4月4日、女性に電話して羽生市内の商業施設に呼び出し、駐車場に止めた車内で「それなりの誠意を見せてもらいたい」などと脅迫し、体を触ろうとしたとされる。