埼玉新聞

 

<新型コロナ>集団接種会場、川越など3カ所を追加 埼玉県、8月から開設 知事「一日も早い接種完了を」

  • 集団接種会場の一つとなる複合拠点施設の「ウェスタ川越」=川越市新宿町1丁目

 県は18日、新型コロナウイルスワクチンの接種を加速させるため、8月から新たに越谷、川越、熊谷各市に独自に集団接種会場を開設する方針を明らかにした。市町村が行う64歳以下のワクチン接種を後押しするのが狙い。現在、高齢者に接種するため、7月末までの稼働を予定しているさいたま市浦和区北浦和の県浦和合同庁舎(県高齢者ワクチン接種センター)も8月以降、64歳以下向けの集団接種を行う会場とする。

 大野元裕知事は同日の県議会6月定例会で「市町村のワクチン接種を補完するため、県が運営する集団接種会場を追加し4カ所とすることで、一日も早い接種完了を目指す」と話した。浦和合同庁舎ほか、新たに県の集団接種会場が開設されるのは越谷市北後谷の「県民健康福祉村」、川越市新宿町の「ウェスタ川越」、熊谷市拾六間の「熊谷文化創造館さくらめいと」の3カ所。

 県保健医療政策課によると、4会場は8月初旬から11月末まで開設。9月までは生活を支える仕事に従事する「エッセンシャルワーカー」を優先接種対象者とし、1会場1日当たり900人、4会場で1日計3600人の接種を目標としている。ワクチンは米モデルナ製を使用し、民間の医師や潜在看護師の活用も想定している。

 県新型コロナウイルスワクチンチームによると、県高齢者ワクチン接種センターは6月1日に開設し、17日までに1万2439人の高齢者が1回目の接種を実施した。7月からは2回目の接種が始まり、7月末までに2万3340人が2回の接種を終える予定となっている。

 市町村を補完する集団接種会場については、市長会、町村会が17日、県に対し、県東、西、北部地区にも設けるよう要請していた。集団接種会場の追加設置、運営などに要する費用は32億8388万円。2021年度一般会計補正予算案として18日、現在開会中の県議会6月定例会に追加提案された。

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