埼玉新聞

 

簡易トイレの座り心地は? 小学校で防災教室 「いざという時のため、考えたい」 防災食の試食も

  • 段ボールトイレの座り心地を試す児童=熊谷市立熊谷南小学校

    段ボールトイレの座り心地を試す児童=熊谷市立熊谷南小学校

  • 防災食を試食する児童ら

    防災食を試食する児童ら

  • 段ボールトイレの座り心地を試す児童=熊谷市立熊谷南小学校
  • 防災食を試食する児童ら

 大東建託熊谷支店(鈴木康仁支店長)とNPO法人「SK人権ネット熊谷なないろ食堂」(山口純子代表)がコラボレーションした防災教室が、熊谷市榎町の市立熊谷南小学校(須藤康親校長)で開かれ、5、6年生約100人が参加した。

 防災士の江熊香さん(52)が、防災の基礎知識をレクチャーした。「避難所で我慢できないことは、食べ物、暑さと寒さ、音の問題(泣き声やいびき)、トイレの四つ。特にトイレは衛生に関わるので早めの対策が重要」と説明。児童らは班ごとに二つの段ボール箱を使い、簡易トイレを作った。

 大東建託は防災食のおかゆ、ハンバーグ、さばの味噌(みそ)煮など4種類約200食を提供。各班に同社社員と同食堂スタッフが入り、防災食の食べ方などを指導した。また、市内の第五企画社もペットボトルの水やおにぎりを提供。教材の一環としてキャラクター防災レンジャーも考案した。

 5年の荒木路花さん(11)は、「簡易トイレの作り方を家族に教えて、家でもやってみたい」。6年の大谷玲那さん(11)は、「防災は大切。いざという時のために、家族と対策を考えたい」と真剣な面持ちで話した。

 山口さんは「元日の地震の募金活動などで子どもたちは、防災を自分事として捉えてくれた」。須藤校長は「大人が思っている以上に、高学年の子どもたちは頼りになります。(避難所で)この体験を生かして、行動できる子どもになってほしい」と目を細めた。

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