注意を!県内で「改元詐欺」相次ぐ うその電話で「元号変わるとカード使えない」 留守電にして相手確認を
2019/04/04/00:00
県内で今年に入り、「元号が変わるとそのカードは使えなくなる」などとうその電話をかけて、高齢者からキャッシュカードをだまし取る詐欺被害が相次いでいる。県警は改元を悪用した特殊詐欺事件とみて注意を呼び掛けている。
県警特殊詐欺対策室によると、1月24日、和光市の無職女性(66)方に市役所職員や銀行員を名乗る者から、「健康保険の払い過ぎたお金がある」「元号が変わるので新しいカードに代えないと手続きができない」などと電話があった。信じた女性は自宅に来た男にキャッシュカード1枚を手渡した。
同様の手口による詐欺被害は今月1日までに、県内で7件発生。被害者は66~89歳の女性7人で、計13枚のキャッシュカードがだまし取られ、現金計約340万円が不正に引き出された。発生地域は朝霞市、上尾市、久喜市、越谷市など広範囲に及ぶ。
手口はいずれも、最初に市役所職員などを名乗って「還付金がある」と電話。
さらに別の者が金融機関を装い、手続きの際に「あなたのキャッシュカードは元号が変わると使えなくなる」「新しいカードに代える必要がある」などと誘導。暗証番号を聞き出した上で、金融機関を名乗る人物がキャッシュカードを受け取りに来るという。
同室は「改元を持ち出して信用させる手口ではないか」と指摘。「元号が変わってもキャッシュカードが使えなくなることはない。公的機関や金融機関職員がカードを預かることはない」とする。
被害に遭わないためには「電話でキャッシュカードや暗証番号という言葉が出たら詐欺を疑ってほしい。犯人からの電話に出ないことが一番。留守番電話機能にして相手を確認してから電話に出るようにしてほしい」と呼び掛けている。