埼玉新聞

 

セブン店員、携帯代を払おうとした客を阻止…直感で詐欺から守る 称賛も…店員「毎日怪しいケースに遭遇」

  • 藤沼誠署長から感謝状を受け取る古田ユキ江さん(左)

 吉川署は24日、電子マネーを使った特殊詐欺被害を未然に防止したとして、セブンイレブン三郷彦成3丁目店オーナーの大矢幸寛さん(38)、アルバイトの古田ユキ江さん(52)に感謝状を贈った。

 同署などによると、22日に同店で5万円分の電子マネー購入を要求される詐欺被害が発生。古田さんが購入しようとした60代女性に確認をしたところ「携帯電話会社から利用料金が1年分未納になっているとして29万円の支払いを要求。すぐに支払わなければ裁判を起こすと言われた」と回答。不審に思った古田さんが女性を引き留め、特殊詐欺を疑い110番した。

 感謝状を受け取った古田さんは、「毎日のように詐欺被害と思われるようなケースと遭遇する。一人でも多くの人が詐欺に遭わないよう心掛けていきたい」と話し、大矢さんも「若年層の被害も増えてきており、詐欺被害と買い物の区別も分かりにくいケースもあるので、1万円以上の電子マネー購入の際は、声掛けするよう指導している」と語った。藤沼誠署長は、「機転を利かした対応により特殊詐欺を防止できた。警察の啓発依頼に理解し、防犯意識を高めていただいていることに感謝をしている」と謝辞を述べた。

 同署は、詐欺の手口が多様化している現状を踏まえ、コンビニ対策として4月から地域警察官約100人をコンビニリーダーに任命。担当制で管内95店舗に配置し、防犯指導や情報収集を行っている。

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