<聖火リレー>浜辺美波さんら登場 埼玉初日はランナー85人、11市町を巡る 会場外など密、対策強化へ
東京五輪の聖火リレーが6日、最終中継地となる埼玉県内で始まった。初日は新型コロナウイルス対策の「まん延防止等重点措置」区域の川口市で出発記念式典を行い、蕨市からリレーがスタート。日高市の騎射文化を模した乗馬でのリレーなどの見どころを含め、11市町で計17・1キロを85人のランナーが巡った。
同日は蕨市を出発後、戸田市では俳優の浜辺美波さん(20)が登場。その後、聖火は和光市、朝霞市、新座市、日高市、狭山市、富士見市、三芳町、ふじみ野市を回った。同日のゴール地点の所沢市では将棋の羽生善治九段(50)らが走り、到着を祝うセレブレーションが所沢航空記念公園で開催された。
今年3月25日に福島県を出発した聖火は、最後のルートの東京都を残し、46道府県目である埼玉県に差し掛かった。
県内では当初、3日間で40市町を巡る予定だったが、まん延防止重点措置の延長などを考慮し、さいたま、川口市で公道走行を中止。2市のランナー34人は最終日のさいたま市でのセレブレーションで、約10メートルずつ走ることでリレーに参加する。
川口市では6日、公道走行の代替措置としてランナーの記念撮影や聖火の送り出しなどの「出発記念式」が行われ、ランナー10人や大野元裕知事、奥ノ木信夫市長らが出席。記念式冒頭では3日に発生した静岡県熱海市の土石流による被災者のために黙とうをささげた。
知事は6日午後の定例記者会見で「(会場外などに集まった人で)若干密になる所もあった」と記念式を振り返り、対策強化を指示したと説明した。
県は沿道世帯へのチラシ配布やインターネット中継の活用の呼び掛け、スポンサーによるグッズ配布の中止などで密回避に対応してきた。県オリンピック・パラリンピック課の担当者は「沿道では1列になってもらい、2~3列できたときは声掛けをして解消した」と対応を説明した。
7日は国指定名勝の草加松原の遊歩道や、秩父市などの電気機関車で聖火をつなぎ、8日は本庄市の「陸船車(りくせんしゃ)」などでのリレーが見どころとなる。予定された総走行距離は3日間で70・5キロ。