埼玉新聞

 

カフェ誕生、埼玉・越生の農園に 日ごとにシェフ変わり「梅」がテーマ、それぞれの得意レシピ披露

  • 収穫した梅の料理やスイーツ=越生町上野東4丁目の山口農園内「梅凛caffe」

  • 農園の経営者で店主の山口由美さん=越生町上野東4丁目の山口農園内「梅凛caffe」

 越生町の梅農園・山口農園の敷地内で「梅凛caffe」がオープンした。75年前に蚕の飼育場所として使用していた建物を改修し、完成した店舗。店主の山口由美さん(53)は「梅で人と人がつながる場所にしていきたい」と力を込める。

 緑豊かなロケーションの中で誕生したカフェでは、収穫した梅を使った料理やスイーツを提供している。日ごとでシェフが変わる同店。メニューもその日に担当したシェフが考案したりしている。

 6月下旬のランチ「自家製トマトソースのチキン煮込み定食」の小鉢では、さしす梅のピクルスを提供。来店客から「こんなフルーティーな味わいの梅は初めて」と声が漏れると、メニューのレシピを教える店主の山口さんの姿があった。

 梅の収穫体験などのイベントを多く行う同農園。農園の経営者でもある山口さんは、カフェオープンのきっかけを「体験だけでは伝えきれない梅の魅力や可能性を料理を通して伝えていきたかった」と振り返る。

 5月下旬にオープンしてから約1カ月。訪れるのは、収穫体験の参加者だけでなく、近隣住民も多かったという。「町外へ越生の梅を魅力を発信するだけでなく、地元でも越生の梅のファンを増やす場所にしていければ」と山口さん。山口農園の新たな挑戦が始まっている。

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