埼玉新聞

 

女児重傷、車とぶつかる…数日後、男児に車が衝突 学校付近の横断歩道で 登下校中の事故が相次ぐ埼玉、あす15日から“交通事故防止運動”へ 事故多発エリアの地図公開、今回の注意点は

  • さいたま市浦和区の高砂小学校周辺の事故状況を示した地図(県警提供)

    さいたま市浦和区の高砂小学校周辺の事故状況を示した地図(県警提供)

  • さいたま市浦和区の高砂小学校周辺の事故状況を示した地図(県警提供)

 夏の交通事故防止運動が15日に始まる。埼玉県警は24日までの10日間、自転車乗用時のヘルメット着用促進や子どもと高齢者の事故防止、飲酒運転の根絶を重点テーマに啓発活動を展開。今年に入ってから、登下校中の小学生が車にひかれる事故が立て続いて発生しており、県警は県内の小学校別に事故多発エリアを示した地図を作成するなどして、注意を呼びかけている。同運動は県独自で、今年で57回目。

 県警交通総務課によると、今年の県内の交通事故死者は10日現在で前年同期比8人減の48人で、全国で8番目に多い。年齢別では、65歳以上の高齢者が15人で全体の31・3%を占め、以下40代が11人、50代が8人と続く。状態別では自動と原付を合わせた二輪車が同1人減の17人、歩行者が同6人減の14人、自転車は同2人減の7人といずれも減少傾向にある。

 一方で、今年に入って目立ったのが、小学生が登下校中に交通事故に遭うケースだ。熊谷市では6月4日、市内の小学校付近の市道交差点の横断歩道で、下校中だった1年生の女子児童が軽ワゴン車と衝突し、重傷を負った。所沢市内の小学校でも同15日、正門前にある市道の横断歩道で、3年生の男子児童がトラックと衝突し頭部を負傷した。

 小学生の事故防止に役立てようと、県警は県内の国公立、私立小学校など808校それぞれの学校周辺の事故多発エリアを示した地図を作成し、ホームページ(HP)で公開している。

 2018~23年までの過去5年間で、各学校の半径1キロ範囲で発生した交通事故を分析システムを活用して集計。事故が発生した場所に印を付け、発生頻度の高さに応じて色分けすることで、視覚的にも分かりやすくしたという。

 県警交通総務課の小林直之課長は「事故防止運動の機会に親子で危険な場所の確認などをして、安全意識を高めてほしい」とした上で「ドライバーの方々には、思いやりの気持ちを持って安全運転に努めるようお願いしたい」と呼びかけている。
 

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