埼玉・ふじみ野市職員を逮捕 薬局に侵入、金庫盗んだ疑い 近隣で似た事件が複数件「50件ぐらいやった」
富士見市の薬局に侵入して現金56万円の入った金庫を盗んだとして、県警捜査3課と東入間署は20日、窃盗と建造物侵入の疑いで、ふじみ野市環境課主事補(24)=東京都板橋区清水町=を再逮捕した。「借金返済のため」と容疑を認め、ふじみ野市や近隣の市町を中心に「50件ぐらいやった」と供述しており、県警が裏付けを進めている。
再逮捕容疑は6月29日午前2時3分ごろから午前2時41分ごろにかけて、富士見市ふじみ野西の薬局に侵入し、現金56万円と書類などが入った金庫(計2万円相当)を盗んだ疑い。
同課によると、7月4日午前3時ごろ、富士見市関沢1丁目のクリーニング店でガラスが壊されたと110番があり、警戒していた県警の捜査員が現場近くで市職員を発見。同市西みずほ台の会社敷地内に侵入したとして、建造物侵入容疑で現行犯逮捕した。バールを所持していたという。
その後の防犯カメラの解析や供述などから、富士見市の薬局の窃盗事件への関与が浮上した。バールでガラスを破って侵入し、重さ約30キロの金庫ごと搬出。盗んだ自転車を利用していた。
ふじみ野市、富士見市、三芳町などでは3月ごろから、深夜に無人の店舗で現金を狙った侵入窃盗事件が複数件発生。主に美容室やクリーニング店、接骨院が狙われており、入り口などをバールで壊す手口が似ているという。
県警は市職員が近隣の店舗で盗みを繰り返していたとみて余罪を調べる。
ふじみ野市によると、市職員は2015年4月に入庁。市民課、文化・スポーツ振興課を経て、今年4月から環境課に所属し、廃棄物対策係を務めていた。勤務態度は真面目だったという。
高畑博ふじみ野市長は、「大変な衝撃を受け、痛恨の極み。市民の信頼を著しく失墜させ深くおわびします。事実確認を行い、厳正に対処します」とコメントした。