埼玉新聞

 

<東京五輪>ソフトボール・森、我妻先輩へ静かな賛辞 母校・星野高校の後輩ら興奮「いつか自分も」

  • うちわやメガホンを手に応援する星野高校ソフトボール部員=21日午前、星野学園石原キャンパス・生徒ホール

 東京五輪ソフトボールのオープニングラウンドが全競技の先陣を切って21日開幕し、オーストラリアに8―1(5回コールド)で快勝した日本代表。試合に出場した森さやか選手(32)=埼玉県毛呂山町出身=と、我妻悠香選手(26)=川口市出身=の母校星野高校(川越市)では、ソフトボール部員がテレビ観戦し、日の丸を着けた先輩を応援した。「世界の舞台での活躍はすごい」「初戦の勝利で日本に弾みをつけた」。生徒や学校関係者は静かに賛辞を送っていた。

 石原キャンパス・生徒ホールに、そろいの赤いTシャツを着た部員約30人が集まった。手にはメガホンやうちわ。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、間隔を空けて座り、声を出さずに「黙援」で試合を見守った。

 我妻選手はエース上野由岐子投手(38)とバッテリーを組み、捕手で先発出場。森選手は四回の好機に代打で登場し、安打を放って期待に応えた。両選手が打席に立つと部員らはメガホン、うちわをたたいて応援した。

 エースで4番の3年、大島萌々子さん(17)は「自分たちと同じグラウンドに立っていた選手が世界の舞台で活躍するなんてすごい」と興奮気味。投手陣の一人、1年の佐藤希乃花さん(15)は「我妻先輩は上野投手をよくリードしていた。いつか自分も日本代表になって我妻先輩に投球を受けてほしい」と話していた。

 同校ソフトボール部は春の選抜大会、夏の高校総体ともに全国制覇している強豪。元日本代表監督の宇津木妙子さん、シドニー五輪の銀メダリスト小関しおりさん、北京五輪の金メダリスト佐藤理恵さんらが巣立っている。

 顧問の持田京子教諭(47)も卒業生でアトランタ五輪代表。持田教諭は「大会全体の初戦に快勝し、日本選手団に弾みをつけてくれた。オリンピックは選手にとって特別な場所。頑張ってほしい」とエールを送っていた。

 同校ソフトボール部は福井県敦賀市で28日から開催される全国高校総体に出場する。猪狩明日香主将(18)は「星野の先輩が世界で活躍している。自分たちも全国優勝を目指す」と刺激を受けていた。

 東京五輪ソフトボールはオープニングラウンドで全6チームの総当たり戦を行い、上位2チームが27日の決勝戦に進出。3、4位チームが3位決定戦を行う。

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