埼玉新聞

 

座り込んだ女性、降り出した雨…心配した女子高生、自宅に傘を取りに行き女性を気遣う 行方不明者だった

  • 松本晃彦署長(左)から感謝状を贈られた大森えりすさん=21日午前、浦和署(同署提供)

 行方不明になった高齢者の早期発見と保護に貢献したとして、浦和署は21日、さいたま市桜区の高校3年、大森えりすさん(17)に感謝状を贈呈した。

 同署によると、大森さんは6月23日の夜、桜区のビル敷地内で、座り込んでいる女性(95)を発見して声を掛けた。女性が「歩けなくなった」と答えたことから、15分近く一緒にいて話を聞いていた。

 その後に雨が降ってきたため、自宅から傘を持ってきた上で、JR西浦和駅から電車に乗り、女性宅最寄りの武蔵浦和駅まで同行。家族の連絡先を聞いて電話をかけ、迎えに来てもらった。家族は警察に行方不明届を出して探していたという。女性にけがはなかった。

 感謝状を受けた大森さんは、「以前、大人が人を助けていて、自分も人助けをしたいと思った。対処法をネットで調べたりしていた」と説明。「今後も困っている人を安心させて適切な対応ができれば」と話した。

 浦和署の松本晃彦署長は、「夜遅い中、困っている様子の高齢女性に声を掛け、救っていただいた優しい行動に心から感謝の気持ちを申し上げる」とコメントした。

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