埼玉新聞

 

【動画】埼玉で突風、高校生が重傷…野球グラウンド近くで木が倒れ 各地で窓ガラス割れ、屋根が飛ぶ 倒木に車が衝突、ゴルフ練習場で巨大ポール折れる JR川口駅付近のビル、大きな看板落下…通行人に直撃し重傷

  • 突風の影響で落下し、大きく曲がった看板=24日午後4時半ごろ、川口市本町

    突風の影響で落下し、大きく曲がった看板=24日午後4時半ごろ、川口市本町

  • 突風の影響で落下し、大きく曲がった看板=24日午後4時半ごろ、川口市本町

 県内では24日、突風などの影響とみられる被害が相次ぎ、毛呂山町や川口市などで、少なくとも3人が重軽傷を負った。同日の県内の最大風速はさいたま市で観測された秒速22・3メートルで、一部地域では竜巻注意報が出ていた。熊谷地方気象台は同日、現場調査を実施した。

 県災害対策課などによると、毛呂山町内の野球グラウンド付近で木が倒れ、近くにいた男子高校生が頭を打って重傷を負った。川口市のJR川口駅付近では、ビルの看板が歩道に落下し、通行中の60代男性が頭を打つ重傷。男子高校生、60代男性はいずれも救急搬送された。鶴ケ島市では、20代の男性が乗った車が倒木に衝突し、軽傷を負った。

 住宅被害は、富士見市3件、志木市1件で、それぞれ窓ガラスが割れたり、屋根が飛ぶなどした。志木市内のゴルフ練習場では、ネットを支えるポールが倒壊した。

 さいたま市160軒、和光市40軒、越生町20軒が停電。鶴ケ島市、鳩山町内では木が倒れて道路をふさいだ。JR川越線の高麗川―川越間が倒木の影響で運転を見合わせていたが、同日午後4時4分に再開した。

■JR川口駅付近、大きな看板落下

 看板が落下した現場は、JR川口駅から東に約100メートル離れた雑居ビルが立ち並ぶ地域。看板は雑居ビル2階の飲食店のもので、直下の歩道の一部を覆うように横たわっており、落下の影響か大きく曲がっていた。

 現場ビル付近にある通所クリニックの女性従業員は当時の状況について、「台風のような強い風と横殴りの雨、雷が鳴っていた」と振り返る。大きな衝撃音がしたので、落雷があったと思い外の様子をうかがうと看板を発見し、「音は看板の落下音だったと気付いた」と目を丸くした。

 付近の学習塾に勤める女性は「大きな看板だったので、相当強い風が吹いていたのだと改めて分かった。子どもたちに影響がないか心配していたが、元気に来てくれたので良かった」と胸をなで下ろした。

■ゴルフ練習場、柱が折れ衝撃音

 志木市のゴルフ練習場では、ネットを支える数本の柱が折れた。近隣に住む女性は「バシャンというものすごい音がして、下から突き上げられるような感覚だった。周辺の道路一面に破片が飛び散っていた」と語った。
 

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