<東京五輪>金メダルソフトボールの埼玉メンバー森、我妻を地元が祝福 母校の恩師称賛「誇りだ」
27日夜に行われた東京五輪ソフトボール決勝で米国を下し、前回競技が実施された2008年北京五輪以来の金メダルを獲得した日本。栄冠への一翼を担った森さやか選手(32)の出身地・埼玉県毛呂山町は27日と28日にかけて喜びに包まれた。「よく頑張った」「これからも応援したい」と、町から誕生した金メダリストをたたえた。森選手と共に我妻悠香捕手(26)=川口市出身=が卒業した川越市の星野高校では28日の終業式で、星野誠校長が在校生に偉業を報告した。
決勝から一夜明けた28日、森選手の母校である町立川角中学校(小熊三矢子校長)の玄関などに金メダル獲得を報告する祝賀紙が掲出された。来週には懸垂幕を校舎に設置する予定で、学校を挙げて卒業生の金メダル獲得を祝う。
森選手が川角中に在籍当時、小熊校長は森選手に体育を教えていた。教え子が世界のひのき舞台で活躍し、「川角中の誇り。集団スポーツの一員として金メダルを取ったことは、子どもたちにとってお手本になる」と喜んだ。
夏休み中の同校にバスケットボール部の練習で訪れていた1年女子生徒は「同じ中学校から金メダリストが出るなんてすごい。自分も部活を頑張りたい」と話していた。
27日の決勝戦は、町内有志らでつくる「町出身選手支援会」の町職員、小熊校長らが町役場でテレビ観戦した。六回の得点機に森選手が代打で登場し、空振り三振に倒れると「気持ちは入っていたぞ」。優勝が決まると「よし、やった!」「すごいねー」などと会場に拍手がこだました。
町産業振興課の渡辺昭課長(56)は「森選手を家族のように応援していたので、とてもうれしい。今後の活躍も期待したい」と目を輝かせていた。テレビの応援収録を別室で受けていた井上健次町長(62)は「金メダルの輝きと重さを町民に見せてほしい」と試合後に話した。
森選手と我妻捕手が卒業した星野高では、終業式で星野校長が「2人の卒業生が活躍し、世界一の金メダルを獲得した」などとあいさつ。「我妻選手は上野(由岐子)投手とベストコンビを組み、チームで大きな存在だった。森選手も素晴らしい選手だった」と称賛した。