埼玉新聞

 

<新型コロナ>埼玉に3度目の緊急宣言、8月2日から県内全域で 大野知事「経験ない深刻な状況に歯止めを」

  • 対策本部会議後に県内の感染防止措置について説明する大野元裕知事=30日午後、県庁

 政府は30日、新型コロナウイルス感染症対策本部を開き、感染が急増している埼玉、千葉、神奈川、大阪4府県への緊急事態宣言発令を決定した。埼玉への発令は今年1月以来3度目。北海道、石川、京都、兵庫、福岡の5道府県にはまん延防止等重点措置を適用する。いずれも8月2日から31日まで。宣言を発令中の東京都と沖縄県の期限も8月22日から31日に延長する。

 国の緊急事態宣言を受け県は30日、新型コロナウイルス対策本部会議を開き、若者に向けての取り組み強化などを盛り込んだ感染防止の措置を決めた。大野元裕知事は「これまで経験したことがないほど深刻な状況に歯止めをかけ、新規感染者抑制のため警戒レベルを最大限引き上げる。これまでで最も強い対応を行い、幅広く徹底する。今こそ正念場」と述べ、危機感を強調した。

 8月2日から31日までを期間とし、県内全域が緊急事態措置区域となる。

 爆発的感染拡大を抑えるため児童生徒による「感染防止リーダー」の導入、ワクチン接種推進など若年層向け取り組みを強化する。中高年層向け、社会福祉施設の感染防止策も再徹底する。宿泊療養施設は2523室に拡充。症状や後遺症への正しい知識の啓発を行う。市町村と協調し外出自粛を呼び掛け、幼稚園・保育園などに通う児童の保護者へ感染防止対策徹底を呼び掛ける。

 県民に対し不要不急の帰省や旅行を控えることや県境をまたぐ移動、不要不急の外出や移動の自粛、特に午後8時以降の外出自粛を求める。

 事業者に対しては出勤者数7割減を目指すこと、午後8時以降の勤務抑制、看板・ネオンサインなどの夜間消灯を推奨する。酒類提供またはカラオケ施設を使用する飲食店には休業を要請し、協力金を支給する。飲酒の機会を提供しない飲食店には営業時間の短縮(午前5時から午後8時まで)を要請する。

 劇場や映画館などには営業時間を午後8時まで、酒類提供とカラオケの使用を禁止し、人数上限5千人かつ収容率50%以内とするよう要請する。

 夏休み中の教育活動は市町村教委と連携し、家庭内感染防止の取り組みを推進する。部活動は週4日以内、県外活動や泊を伴う活動は禁止。中学校の部活動は市町村教委に県立学校に準じた対応を要請する。

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