埼玉新聞

 

注目シンガーソングライター・ツチヤカレンさん、さいたま市南区出身 SNSに楽曲投稿、事務所の目に留まりデビュー 今回「メモリーレイン」をリリース、MV撮影に母校協力し感激 埼玉初ワンマンライブ開催へ

  • インタービューに応じ、自身初の応援歌「メモリーレイン」への思いなどを語るツチヤカレンさん=東京都港区のテイチクエンタテインメント

    インタービューに応じ、自身初の応援歌「メモリーレイン」への思いなどを語るツチヤカレンさん=東京都港区のテイチクエンタテインメント

  • リリースされた「メモリーレイン」(テイチクエンタテインメント提供)

    リリースされた「メモリーレイン」(テイチクエンタテインメント提供)

  • インタービューに応じ、自身初の応援歌「メモリーレイン」への思いなどを語るツチヤカレンさん=東京都港区のテイチクエンタテインメント
  • リリースされた「メモリーレイン」(テイチクエンタテインメント提供)

 シンガーソングライターとして注目を集めるツチヤカレンさん(24)=さいたま市南区出身=が新たなデジタル・シングル「メモリーレイン」をリリースした。この曲はテレ玉の埼玉西武ライオンズ応援番組「ライオンズチャンネル」のエンディングテーマとして書き下ろした、自身初の“応援歌”だ。公開されたミュージックビデオ(MV)は母校の同市立文蔵小学校など市内で撮影。「スポーツ選手はもちろん、夢はあるけどうまくいかなかったり、周りがうらやましく見えちゃう人たちに共感してもらえたらうれしい」と力を込めた。

 両親ともにバンドをやっていた影響で、幼い頃からツチヤさんの身近には音楽があった。中学ではバスケットボールに力を注いだが転機は高校1年の夏。初めて訪れた音楽フェスでプロの演奏に感動し「ドラムをたたきたい」と湧き上がる思いがあったという。

 高校3年の冬、ドラマーとしてバンドに加入した。その後脱退し、音楽に全く触れない時期もあったが、音楽への思いを捨てきれず、アコースティックギターを購入。ドラムコーラス時代に、周囲から「いい声してるから、自分で歌ったら」と言われたこともあり、2021年、バンド時代からやりたかった作詞・作曲を始め、自ら歌い始めた。

 交流サイト(SNS)に投稿した自身の楽曲が今の事務所の目に留まり、同年6月にインディーズデビュー。昨年5月にはメジャーデビューを果たし、今年1月の「尺繋ぎボーイフレンド」では26の全国ラジオ局・番組で繰り返し流れるパワープレーを獲得した。

 今回の「メモリーレイン」は初の応援歌で、ライオンズ中継の24年度のエンディングテーマとしても使用。これまでは生活を切り取るような意識で曲を作り、どの曲を世に出すかを選んできたが「ライオンズといえば応援歌」とテーマに沿った曲作りは初の経験だった。そんな中「『頑張ろうぜ』とか『勝つぞ』という背中を押す感じではなく、寄り添うのが自分のスタイル」と“直球すぎない”ことを意識したという。

 歌詞にも「勝つ」という表現はなくサビには「マイベスト更新しよう」とある。「緩い感じがツチヤカレンぽいのかな」と笑う。「めちゃくちゃ元気になるというよりも共感してもらえる歌詞。ネガティブな気持ちも否定せずに、前向きになれたらいいなという願いを込めた。受け入れやすくてポップな曲になったと思う」と実感を込めた。

 MV撮影では秋ケ瀬公園と文蔵小を使用し、地元感が満載の一日を過ごした。母校を卒業したのは10年以上前だったが「校門を通り抜けたら、遊具とかシュート板とか、これめっちゃ覚えてるなというものがたくさん。当時の記憶がよみがえってきて『まさにメモリーレインだ』とエモーショナルな感じだった」。

 学校側の心遣いにも感激したという。校長先生がツチヤさんが在籍していた6年2組の教室を控え室として準備してくれた。当時の卒業アルバムも用意されていて「大人になると母校に行く機会もないが音楽活動をやっていたからこそ、懐かしいものにも触れられた。こういうことを大事にしていきたい」と感謝した。

 来年2月には西川口で埼玉では初となるワンマンライブの開催も決定。今後の音楽活動に向け、「地元でライブをやった時にたくさんの人に来てもらえるアーティストになりたい」と抱負を語った。

■ツチヤカレン

 さいたま市南区出身。市立文蔵小から南浦和中、大宮西高(当時)に進学。2023年5月に「オキナワ」でメジャーデビューし、「メモリーレイン」が6作目のシングル。今年2月にはデジタルフルアルバム「HORN CREAM」をリリース。5月には初のワンマンライブを東京・渋谷で開催した。名前は「カーペンターズ」のカレン・カーペンターから。1999年12月24日生まれ、24歳。
 

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