埼玉新聞

 

現金入り封筒置き忘れ「よく分からない」…実は行方不明の高齢者 話し掛けた埼玉・飯能の男性、通報し保護

  • 松崎直樹署長(左)から感謝状を受け取った山岸康範さん=飯能署(同署提供)

 行方不明となっていた高齢者の早期発見と保護に貢献したとして飯能署は、飯能市の会社経営山岸康範さん(57)に感謝状を贈呈した。

 山岸さんは同16日午後4時50分ごろ、同市前ケ貫の会社前の路上で高齢男性(83)が封筒を置き忘れたのを目撃、封筒の中身を確認したところ現金が入っていたことから男性を追い掛けた。男性に追いついた山岸さんは封筒を渡すとともに「どこから来たのか?」と話し掛けたところ男性は「何だかよく分からなくなってきた。でも大丈夫。近くの駅までいけば大丈夫」などと話したことから、山岸さんは「迷っているのではないか」と考え警察へ通報し、警察官が到着するまでの約10分間、男性を保護した。

 同署によると男性は家族から行方不明届が出されていて探していたという。男性にけがはなかった。

 同署の松崎直樹署長は「行方不明となっていた高齢男性に積極的に声を掛けるなど、適切な対応を図っていただき、行動に心から感謝の気持ちを申し上げます」と話し、山岸さんは「今後も困っている人を見かけたらまずは話し掛け安心させて警察に通報し、適切に対応していきたいです」と話していた。

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