埼玉新聞

 

甘みたっぷり!埼玉・加須の特産イチジク、出荷始まる 暑くなるほど糖度 最盛期はお盆明け、直売も予定

  • ふっくらした甘みたっぷりのイチジクの出荷作業を行う関根啓司さん=加須市中種足

 県内有数のイチジクの産地で知られる加須市騎西地区で5日から、甘さと適度な酸味が特徴の特産イチジクの出荷が始まっている。同市中種足(たなだれ)の種足野菜集荷所には、赤褐色のふっくらしたイチジクが平均16個入る1・6キロ箱が次々に搬入され、熊谷市の熊谷青果市場に運ばれている。

 騎西地区のイチジク栽培は1985年ごろ水田の転作物として始まった。現在、20人の農家でつくる同市騎西いちじく組合(若山和一組合長)が3・5ヘクタールほどで栽培している。ナシと並ぶ騎西地区の代表的な果物で、「かぞブランド認定品」になっている。

 同市の組合員、関根啓司さん(68)方では、「ドーフィン」という品種のイチジクの出荷作業が行われている。熟すと果皮は赤褐色になり、白い果肉の中心は美しいピンク色。生食のほか、加工品にも適している。

 関根さんは「今年は梅雨明けが早く、イチジクにとっては好ましい気候で、順調に生育している。イチジクは暑くなるほど糖度がのってくる」と話した。組合では、今年も年間35トンほどの出荷を見込んでいる。

 出荷の最盛期はお盆明けから9月にかけてだという。出荷は10月いっぱいまで続く。各組合員宅では直売も予定している。

 問い合わせは、組合事務局があるJAほくさい騎西中央支店(電話0480・73・1121)へ。

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