大惨事…母が5100万円を失う 息子から電話「もうかった」じつは詐欺師 だまされた母、会社員女に現金渡す…大金を手にした23歳、遠くの公園トイレ個室に入る 扉越しにいた26歳男、現金を受け取り立ち去っていた
上尾市で5月、女性(91)が現金5100万円をだまし取られた事件で、川越、上尾両署は1日、詐欺と組織犯罪処罰法違反の疑いで宇都宮市緑2丁目、会社員の女(23)と住所、職業不詳の男(26)を再逮捕した。
再逮捕容疑は氏名不詳者と共謀し5月20日午前10時ごろから数回にわたり、上尾市の女性方に長男を装い「俺と友達3人で株の投資をやってもうかったけど、税金を払わなかった」などと電話。同11時半ごろから午後2時半ごろまでの間、2回にわたり、女性方などで、法律事務所職員を装い現金計5100万円をだまし取るとともに、同日午後0時50分ごろ、鴻巣市内の公園の公衆トイレ個室で、犯罪行為で得た現金4500万円を個室の扉越しに手渡し、犯罪収益などを隠匿した疑い。認否を明らかにしていない。
女が現金をだまし取り、トイレで男に手渡したとみられる。
川越署によると川越市内であった別の事件の捜査の過程で、両容疑者の関与が浮上した。
女は詐欺と窃盗の疑いで5月27日に逮捕され、6月13日に窃盗容疑で再逮捕。男は詐欺と窃盗の疑いで7月12日に逮捕されていた。
■払わないと捕まって刑務所に…(以下、初報記事)
上尾署は5月22日、上尾市の無職女性(91)が現金計5100万円をだまし取られたと発表した。
署によると、20日午前10時ごろから数回、女性方の固定電話に女性の長男を名乗る男から「俺と友達3人で株の投資をやってもうかった」「もうかったけど、税金を払わなかった」「払えないと捕まって刑務所に行く」などと電話があった。信じた女性は同日午前11時半~午後2時半ごろ、女性宅の玄関内と付近路上で長男に代わって現れた法律事務所職員を装う女に現金計5100万円を手渡した。
女性が自宅に戻り、別居している実の長男の携帯電話に連絡したところ、被害が発覚し、110番。被害は1度目は4500万円、2度目は600万円で、いずれも100万円ずつ封筒に入れて紙袋で渡したという。女性は電話の男について「声や話し方の感じから、長男と信じ込んでしまった」と話しているという。
現金を受け取りに来た女は20代で身長が約160センチ。署がオレオレ詐欺事件として捜査している。