埼玉新聞

 

<東京パラ>埼玉は無観客の方針 児童生徒の観戦は実施、大会関係者と完全分離 現在2校が観戦希望

  • 埼玉県庁=さいたま市浦和区高砂

 県は16日、24日に開幕する東京パラリンピックの観戦について、競技が実施される東京都、千葉県、静岡県との会合で、競技を原則として一般無観客で実施する方針を確認した。児童生徒に観戦機会を提供する「学校連携観戦プログラム」は実施する。大野元裕知事は会合後、記者団に「原則無観客は今の状況に鑑みれば当然と考える。学校連携については、パラリンピック精神、競技を通じて共生社会の形成に貢献するために、なるべく多くの方々に感染症対策を行った上で実施することがふさわしい」と述べた。

 東京パラは、県内では陸上自衛隊朝霞訓練場を会場に30日から9月5日まで、射撃競技が予定されている。

 会合には大野知事ほか、競技会場のある東京、千葉、静岡各都県知事らが参加。各競技については東京五輪と同じく、無観客とすることとした。学校連携観戦については、収容定員50%、5千人以下の枠内で、保護者や学校が希望する場合に実施する。都県をまたぐ観戦は行わない。

 県オリンピック・パラリンピック課によると、16日までに県内で大会の観戦を希望しているのは、県立特別支援学校、市立小学校各1校の計2校の児童生徒352人。

 大野知事は「大会関係者との分離を確実にした上で、希望する学校については参加していただく」と述べ、県は両校に対し、改めて観戦の実施について希望を聞くことにしている。

 東京、埼玉、千葉は新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言が発令されている。静岡県は感染拡大を受け、政府に宣言発令を要請した。

 組織委はパラの観客受け入れ可否を7月中旬に判断する予定だったが、今月8日の五輪閉幕後に先送りしていた。

 パラは17日で開幕まで1週間。24日に開会式を行い、9月5日に閉幕する。

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