大暴落“ブラックマンデー”超え…日経平均株価、史上最大の下げ幅 「一時的なつるべ落とし」と専門家、冷静な判断を呼びかけ パニック売りも入っているが「リーマン時のショック安とは違う」
2024/08/06/14:08
週明け5日の東京株式市場で日経平均株価(225種)は大幅続落した。前週末比の終値の下げ幅は4451円28銭となり、1987年の米国株式相場の大暴落「ブラックマンデー」翌日に記録した3836円を超え、史上最大となった。下落率は約12・4%。終値は3万1458円42銭で、1月4日の大発会に付けた年初来安値を更新した。前週末2日に米国株式市場が大幅安となった流れを引き継ぎ、終日全面安の展開だった。
日経平均株価の史上最大の下落幅について、むさし証券(大宮区)の久木元俊介ストラテジストは「先週の日銀の追加利上げ決定が引き金となり、海外投資家の意欲が急激に冷え込んだ。リスクを回避しようと先物の売りが想定以上に膨らんだ」と分析した。
2日の米雇用統計の発表で米国経済後退への懸念が一層高まり、半導体関連を中心に米国株も大幅に下落。その余波が東京市場にも影響した。
ただ、台湾などアジア市場でも株安が続いており、久木元氏は「パニック売りも入っているが、ブラックマンデーやリーマン・ショック時のショック安とは違う。一時的なつるべ落としのようなもの」と冷静な判断を呼びかけた。
大野元裕知事は「米国の景気減速懸念や、あまりに急速な円高の進行などにより、日経平均株価の押し下げが進行したと認識している。県として状況を注視するとともに、経済団体などと連携し、影響の把握に努めたい」とコメントした。