大宮アルディージャの株式、レッドブルに譲渡 佐野社長「成功につなげる」 契約締結、譲渡は今年9月を予定 NTT東日本はスポンサー企業に クラブ名の存続などについても言及
サッカーJ3リーグの大宮アルディージャは6日、NTT東日本が保有する大宮の株式100%を、オーストリアの大手飲料メーカー「レッドブル」に譲渡する契約が締結したと発表した。株式譲渡は9月を予定している。
同日に埼玉新聞社を訪れた大宮の佐野秀彦代表取締役社長は「外資というと『黒船』のイメージはあるが、そういう感覚ではない。サッカー界を背負うような覚悟で、これを成功につなげていきたい」と語った。
大宮は1969年に結成された「電電埼玉サッカーチーム」から「電電関東サッカー部」「NTT関東サッカー部」とチーム名を変更し、98年に旧大宮市(現さいたま市)をホームタウンとするプロサッカークラブとして今季で26シーズン目を迎える。2021年には、女子プロサッカーリーグ(WEリーグ)に参戦している大宮アルディージャベントスを設立した。
佐野社長はファン・サポーターが心配するクラブ名の存続などについても言及。「Jリーグやクラブの理念など、大切にしないといけないものは(レッドブルに)理解してもらうよう話し合っている。大宮アルディージャという名前も残してほしいと伝えている」と話した。
レッドブル・ゲーエムベーハーのオリバー・ミンツラフ代表は「将来的には、大宮を日本サッカー界において名門クラブの一つにするために貢献したい」と談話を出した。NTT東日本は今後、スポンサー企業として、共に「成長循環型クラブ」を目指す取り組みを行っていくという。
さいたま市の清水勇人市長は「レッドブル社は、多くの国々でさまざまなスポーツ事業を展開しており、これらの知見や実績を踏まえ、これまで大宮アルディージャが行ってきたホームタウンへの地域貢献事業についても、引き続き実施するなど、本市のさらなるスポーツの振興とスポーツを活用したまちづくりに大きな翼を授けてくれることを期待している」とコメントした。