たばこを吸わないのにマッチ持っていた…放火容疑の男逮捕 連続不審火にも関与か 防犯カメラで男を特定 深夜に自転車で自宅を出て徘徊していたところを職務質問し任意同行 「全く身に覚えない」と話す61歳
2024/08/07/07:05
久喜市や桶川市などで1日から不審火が相次いでいる事件で、そのうち一部に関与したとして、県警は6日、非現住建造物等放火の疑いで、久喜市菖蒲町小林、無職の男(61)を逮捕した。県警は上尾署に60人態勢の特別捜査班を設置し、周辺で発生しているほかの不審火との関連についても捜査している。
逮捕容疑は5日午前1時20分ごろ、久喜市菖蒲町小林地内の倉庫にいずれかの方法で放火し、全焼させた疑い。調べに対して「全く身に覚えがありません」と容疑を否認しているという。
捜査1課によると、犯行現場は会社役員の男性(76)方の敷地内で、倉庫と中に収容されていた車両などが全焼した。けが人はいなかった。男の自宅と現場は約800メートル離れており、自転車で移動して犯行に及んだとみられる。
周辺の防犯カメラに男とみられる人物が写っていたことなどから関与を特定。6日午前0時ごろ、自転車で自宅を出て徘徊(はいかい)を始めた男を警察官が発見し、北本市内で職務質問をした上で、上尾署に任意同行した。職務質問をした際にマッチを所持しており、常時持ち歩いている旨の供述をしているが、男はたばこを吸わないという。
1~5日には、久喜市や伊奈町、桶川市内の半径約3・5キロの範囲で計9件の不審火が発生しており、県警は現場付近を中心に広範囲で警戒を強めていた。
特別捜査班は、ほかの不審火についても男の関与を慎重に捜査している。