兵庫県の斎藤元彦知事が、例年上京し実施している予算要望のための国会議員訪問を今夏は見送ったことが関係者への取材で8日分かった。斎藤氏の疑惑告発文書問題が影響し日程調整が困難になったという。県の施策を知事自ら説明する機会を逃した形で、県政の停滞が目立ち始めている。
知事は夏と冬に東京を訪れ、県選出国会議員らへ予算要望を説明する場を設けてきた。夏の要望は各省庁が概算要求を取りまとめる前の8月上旬までに実施する必要があるが、今年は6月に県議会が文書問題で調査特別委員会(百条委員会)を設置。証人尋問が予定される中で斎藤氏の日程調整が滞り、訪問不可能と判断したという。