長崎市で開かれる「原爆の日」の平和祈念式典を9日に控え、式典で犠牲者に水をささげる地元の小中高生3人が8日朝、会場となる平和公園内の「平和の泉」から献水用の水をくんだ。市立福田小6年の原田鈴さん(12)は「世界が平和になってほしい」と願った。
強い日差しが照りつける中、ひしゃくで丁寧に水をすくった。3人は式典で、被爆者や遺族らと共に原爆がさく裂した午前11時2分の黙とうに先立って献水する。
市は、多くの被爆者が水を求めながら亡くなったことを踏まえ、式典で慰霊の献水を実施している。平和の泉のほか、被爆者が実際に利用したとされる湧き水など市内4カ所の水も用意する。