埼玉新聞

 

誤って…2千万円超の購入、ずっと議会を通さず続けていた 市が認める「法を認識も、単価が低くて気付かず」チェック漏れも 流し台など計2541万円、移動式バスケゴールなど計6594万円、指導書は計1億円超さらに

  • 【地図】和光市

    2千万円超の購入、議決を経ず=和光市

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 和光市は9日、地方自治法で2千万円超の物品の購入契約は議会の議決を経なければならないにもかかわらず、2002年度から24年度までに購入した小学校教師用の指導書籍や小学校の給食室改修に伴う流し台などの備品購入費を議決を経ずに購入していた、と発表した。

 市教委は「担当者は同法を認識していたが、各個別の単価が低かったため気付かず、チェックも漏れていた」と理由を説明している。市は9月議会で追認の議案を上程する予定で、「これまで以上に確認体制を強化し、再発防止に努めたい」としている。

 市学校教育課によると、議決を経なかったのは、02年度から24年度までの間の計5カ年度分の小学校教師用の指導書籍購入費計約1億1300万円(いずれも2千万~3千万円台で随意契約)、いずれも競争入札の04年度の第五小学校給食室の流し台などの備品2541万円と06年度の市総合体育館の移動式バスケットゴールなど計6594万円、同体育館の音響設備2121万円(随意契約)、04年度の市総合福祉会館の机や椅子などの備品約4777万円の計9件。

 7月下旬ごろ、近隣自治体から問い合わせを受け、14年度以降の10年間の教師用指導書の購入を確認したところ、20年度と24年度の2件が対象であることが判明。全庁的に契約データが残されている1999年度以降の契約を調べたところ、計9件あることが分かったという。
 

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