県内初、公立の義務教育学校が開校 春日部・江戸川小中学校が第一歩 小、中学校の分離なく9年間教育
公立では県内初の義務教育学校となる春日部市立江戸川小中学校(小林学校長、児童生徒数168人)で9日、開校式が行われた。同校は小、中学校の区切りを付けず、9年間を一つの義務教育期間とすることで、中学校入学時の生徒の心理的負担の軽減を図るなど、特色ある学校運営をしていく。
同校は同市の旧庄和地区にあった宝珠花小、富多小、江戸川中の3校が3月31日で閉校、江戸川中敷地に新たに、江戸川小中学校が誕生した。教頭は早乙女泰正教頭と北原英翁教頭の2人制。学年は小中の分離がなく、1~9学年となる。児童生徒の送迎にはスクールバス2台を導入し、大凧(だこ)と江戸川をイメージしたラッピングバスが(1)宝珠花ルート(2)富多ルート―で走る。
この日の開校式で石川良三市長は「さらなる飛躍への期待を担って、江戸川小中学校が開校し、第一歩を踏み出すことになりました。さまざまな行事における異なる学年間での交流や、低学年からの外国語教育、スクールバスの導入、民間インストラクターによる水泳授業の実施など、特色ある教育活動を進めていきます」とあいさつ。
児童生徒を代表して、宝珠花小出身で9年生の横井月野さん(14)は「新しい校歌を練習し、校舎を隅々まできれいにして、きょうの新しいスタートを楽しみに待っていました。1年生から9年生まで、新しい学校の開校を祝う気持ちは一つです。今まで私たちの学校は、少人数ならではのチークワークの良さや団結力の高さを図ってきました。新しい学校でも先生方と協力し、これらを江戸川小中学校の自慢と特色としていきたいです」と述べた。続いて児童生徒全員が新しい校歌(作詞・作曲福田昌範さん)を合唱した。
その後は第1回入学式が行われ、1年生24人と最初で最後となる7年生26人をはじめ、保護者らが出席した。