ラグビー・埼玉パナソニックの本拠地が完成 熊谷に移転の最強チームが練習、ファンらも集まり歓迎
県ラグビー協会が熊谷文化スポーツ公園内に建設を進めていた新施設「さくらオーバルフォート」の管理棟と屋内運動場が完成し、埼玉パナソニックワイルドナイツは30日、熊谷に移転後初のチーム練習を実施。宿泊棟も9月11日にオープン予定で、この日を心待ちにしていたファンも集まり、埼玉にやってきた最強ラグビーチームを歓迎した。
群馬県太田市を本拠地としていたチームの熊谷移転を目指し、パナソニックと県、熊谷市は2019年3月に協定を締結。新施設の総工費は34億9千万円で、20年3月に同公園を有する県が県ラグビー協会に施設の設置管理を許可し、同年6月に協会とパナソニックが賃貸者契約を結んだ。
総面積は約3ヘクタール。管理棟は2階建てで、チームのクラブハウスとして使用し、協会事務局も入るほか、9月下旬にはカフェもオープンを予定する。屋内運動場は高さが最大で8メートルあり、ラインアウトの練習も可能。ラグビーピッチ1面のグラウンドは熊谷ラグビー場Aグラウンドと同じ天然芝(ティフグランド芝)で、夜間照明設備もある。
宿泊棟は4階建てで、ホテルのほか、ワイルドナイツチームストアやアルカス熊谷の事務所などが入る。ホテルの名称は「熊谷スポーツホテル パークウィング」。宿泊人数は264人で、多目的ホールやレストランなどを備える。運営するヘリテイジリゾートの担当者は「公園利用者やビジネスマンなどに幅広く利用してほしい」とアピールした。
この日は残暑が厳しかったが、練習を見ようと訪れたファンの姿も。市内からラグビーを行っている小学生の息子2人と来た男性(37)は「ベン・ガンター選手のファン。近くなったので練習を見に来た」と笑顔。鴻巣市の吉田千咲紀さん(9)、亜希子さん(50)親子は「前の本拠地の群馬県太田市まで練習を見に行っていたので、近くなってうれしい」と話していた。