埼玉新聞

 

携帯で通話しATM操作…銀行員が声掛け、電話から「いったん外に」 引き留め被害防ぐ 羽生署が感謝状

  • 田中守署長から感謝状を受けた埼玉りそな銀行羽生支店の小林富美子さん=羽生署

 特殊詐欺を未然に防いだとして羽生署(田中守署長)は8月31日、特殊詐欺被害未然防止功労で、埼玉りそな銀行羽生支店ロビー担当の小林富美子(とみこ)さん(58)に感謝状を贈った。小林さんは籠原支店に勤務していた時も同様のお手柄で熊谷署から感謝状を受けている。

 小林さんは8月6日午後0時40分ごろ、携帯電話で通話しながら入店して来た羽生市の70代女性が、そのままATMを操作しようとしたことを目撃し特殊詐欺を疑った。

 「どちらに振り込みですか?」と声掛けしたところ、返事があいまいで、電話の相手からいったん外に出るように言われたという話を聞いて、特殊詐欺と確信した。ロビーに引き留め、中川潤一副支店長に羽生署に通報してもらった。

 70代女性によると、「市役所の者ですが…」と名乗る者から電話があり、「保険料の過払い金があります」「ATMの操作で還付金がもらえます」などと言われ、通話の指示でATMを操作しようとしたという。

 小林さんは「籠原支店の時も、お客様が特殊詐欺の被害に遭うところを防止することができました。今回も、似たケース。被害を防止できて、うれしい」と話した。

 田中署長は「普段からお客が特殊詐欺の被害に遭わないように心掛けているとのこと。積極的な声掛けのおかげで被害を防ぐことができた」と感謝した。

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