77人が犠牲となった2014年8月の広島市の土砂災害から20日で10年を迎えた。全国で豪雨災害が発生し被害が激甚化する中、記憶の継承や防災意識の啓発が急務になっている。大きな被害のあった同市安佐南区八木地区には、経験を語り継ぐ「広島市豪雨災害伝承館」が昨年9月に完成。11カ月で、年間の目標来館者数の約3倍近い2万人超が訪れた。
館内では、土石流を再現したCG映像や災害の全容を伝えるパネルを展示している。被災者が災害当時の状況を語る動画も流す。研修室では来館者の要望に応じた防災・減災講座を開き、知識や技術の普及にも力を入れている。